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多くの団体が様々な基準で文学賞を主催しており、その数はなんと200以上。その中でも話題にあがるのは二大文学賞といわれる直木賞と芥川賞ですが、もうひとつの文学賞として注目を集めているのが本屋大賞です。 書店員が、「ぜひ読んで欲しい本」を選んだ本屋大賞。権威のある人物が選考する従来の文学賞とは異なり、より読み手に近い作品が選ばれやすいという特徴があります。ベストセラーにより映画化や漫画化された作品も多数です。ここでは、本屋大賞について解説しながら、大賞・ノミネート作品の中から読んでおきたいおすすめの作品を紹介しましょう。

甲斐 リョウコと海原 ケイイチ
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2019年7月9日

本屋大賞の文庫から漫画など網羅!おすすめ情報が満載

本屋大賞の文庫から漫画など網羅!おすすめ情報が満載

多くの文学賞は、通常作家や文学者が選考に加わりますが、本屋大賞は、本屋で働く書店員の投票によって決定される点で異なります。より身近な存在の賞である本屋大賞の受賞作品の中から、おすすめの本を紹介しました。

本屋大賞とは?賞がスタートした理由と選考のしくみ

本屋大賞とは?賞がスタートした理由と選考のしくみ

本屋大賞は、2004年(平成16年)よりスタートした新しい文学賞。素晴らしい作品を評価することを目的として、文学関連団体や出版社などにより運営されている文学賞では、作家や文学者が選考にかかわることが一般的。

一方、本屋大賞は、書店員自身が売りたいと思うおすすめの本を選ぶという方法で選考が行なわれます。対象は、過去1年間に刊行されたオリジナル小説の中から選ばれる本屋大賞の他、翻訳小説部門、ジャンルを問わず過去1年より前に刊行された作品を対象とした発掘部門の3部門です。

本屋大賞の投票に参加できるのは、新刊を扱う書店員で、勤務体系は問いません。大賞は、まず一次投票ではひとり3作品を選んで投票。集計後上位10作品をノミネート作品として発表し、二次投票では、ノミネート作品をすべて読んだ上で感想を添え、ベスト3に順位を付け投票します。

その投票の集計結果により、大賞作品が決定。翻訳小説部門では上位3作品が、発掘部門では投票された作品リストが発表されます。

本屋大賞が始まったきっかけは直木賞受賞作がゼロだったこと

本屋大賞が始まったのは、2002年下半期の作品を対象とした、第128回直木賞が該当作品なしであったことがきっかけです。当時、本の出版点数は増加し続けていましたが、需要自体は低下傾向。本はたくさんあるが売れない、そういった状況でした。

年2回発表される直木賞は、文学ファンからの注目度が高く、本が売れるひとつのきっかけになるものです。しかし、その直木賞の該当作品がないとなると、ますます本が売れなくなってしまう可能性があります。そこに危機感を持った杉江由次さんを中心に、書店員有志の手によって本屋大賞は開始されたのです。

杉江さんが、本と読者の両方を知る書店員がおすすめの本を直接伝えるという、これまでにない新しい流れを発案。本屋大賞の創設が発表されたのは2003年(平成15年)9月ですが、この考えに多くの書店員が賛同したのです。

現在では、大賞の開催だけでなく、フリーペーパー「LOVE書店!」の発行などを通して書籍文化の活性化を目指しています。

2017年本屋大賞は直木賞とW受賞!恩田陸「蜜蜂と遠雷

2017年(平成29年)の第14回本屋大賞には、恩田陸さんの「蜜蜂と遠雷」が選ばれました。ピアノの国際コンクールを舞台に、それぞれ違った運命を背負った4人の天才ピアニストたちの人間模様が描かれています。

クラシックの知識がなくとも、作品に引き込まれていく表現力が素晴らしい作品。音色の表現の仕方や、加えて、特定の主人公設定がないことが読者に臨場感を与えています。

それもそのはず、筆者は実際にピアノコンクールに足を運ぶなど、取材に11年執筆に7年をかけたという渾身の作品なのです。507ページという大作ですが、テンポ良く読み進められます。

恩田さんは「夜のピクニック」で2005年本屋大賞(第2回)の受賞歴があります。今回、本屋大賞始まって以来の2回目受賞と、2016年下半期の第156回直木賞とのW受賞という快挙を成し遂げました。書店員という本に近い存在にある人と、文学的に権威のある人の両方からの評価を得たことになります。

2017年(平成29年)のノミネート作品には心を動かされる作品が多数

2017年(平成29年)のノミネート作品には心を動かされる作品が多数

塩田武士さんの「罪の声」は週刊文春ミステリーベスト10で2016年(平成28年)の1位となった作品。1984~1985年に世間を騒がせた有名な未解決事件「グリコ・森永事件」をモデルとしたフィクションです。

事件の概要は事実に基づきながらも、犯人の子供という新しい立場から事件を紐解こうとする設定で、当時の事件を知る人も知らない人も興奮して読める作品に仕上がっています。

また、小川糸さんの「ツバキ文具店」は人々の伝えられなかった思いを代わりに手紙に綴る代書屋の物語。様々な依頼のエピソードを読み進めるうちに、じんわりとした人の温かさを実感できる作品です。NHKによりテレビドラマ化も行なわれました。

この他、「正常と異常」とは何かという社会の不条理さを描き、第155回芥川賞を受賞した村田沙耶香さんの「コンビニ人間」、塾を舞台に奮闘する家族の姿を感動的に描いた森絵都さんの「みかづき」など、読みだしたら止まらない珠玉の作品が揃っています。

映画化されたあの有名作品の原作も本屋大賞受賞作品

本屋大賞は、より読者に近い存在の文学賞であることから、純文学作品よりも身近なテーマの作品も多く、のちに映画化された作品も多くあります。原作と映画をくらべてみるのも、楽しみ方のひとつです。

小川洋子さん「博士の愛した数式」2004年(第1回)大賞受賞

交通事故により80分しか記憶ができなくなった数学博士と、その家で働く家政婦、そしてその息子。毎日を新しい出会いとして三者が触れ合う姿を数式とともに温かく描いた作品です。

2005年(平成17年)には文庫化、のちに映画化され大ヒット。主演の寺尾聡さんはこの作品で第30回日本アカデミー賞の優秀主演男優賞を受賞しています。

角田光代さん「八日目の蝉」2008年(第5回)ノミネート

不倫相手との子供を中絶せざるを得なかった主人公が、相手の妻の赤ちゃんを誘拐し、実の子と偽って3年半の逃亡生活を行なった末に逮捕されるという0章、1章と、その後成長した子供を主体とした2章から成る作品。

間違った形とはいえ、親子の愛情とは何かを考えさせられる、感情を揺さぶられる物語です。のちにドラマ化、映画化され、映画は第35回日本アカデミー賞11部門をはじめ多数の賞を獲得しました。

コミックでも読める!漫画化された本屋大賞・ノミネート作品

本屋大賞の受賞作品の中には、映画化のみならず、漫画化された作品も多数。漫画化でよりストーリー性が分かりやすくなっていますので、小説が苦手な方や、原作を読んだ方も違った楽しみ方ができます。

佐藤多佳子さん「一瞬の風になれ」2007年(第4回)大賞受賞

高校の陸上部を舞台に、高校生の青春を描いたスポーツ小説で、実在する神奈川県の陸上部をモデルとしています。主人公とその親友の陸上部への入部シーンから、挫折を繰り返しながら選手として成長していく様子、そしてチームワークの素晴らしさを描いた作品です。

3部構成となっていますが、1部が1学年という設定。読んでいるとあたかも高校の部活時代にタイムスリップする感覚すら覚えます。2007年(平成19年)にマガジンSPECIALで漫画化連載、さらに翌年には4夜連続ドラマの制作も行なわれました。

百田尚樹さん「海賊とよばれた男」2013年(第10回)大賞受賞

出光興産創業者の出光佐三の一生をモデルとした歴史小説で、のちに須本壮一により漫画化。戦前から戦後を舞台に、創業から敗戦による事業消滅後の石油会社の再生の軌跡と、出光の一生を描いています。

イランとの取引に絡む日章丸事件なども事実を忠実に再現されているため、クオリティは高いです。2016年(平成28年)には映画も公開されました。

文庫で読める!本屋大賞にノミネートの人気作家のミステリー作品

文庫で読める!本屋大賞にノミネートの人気作家のミステリー作品

本屋大賞の受賞作品の中から、読者を引き付ける、構成のよく練られた評価の高い作品をご紹介します。どちらも文庫化されていますので、気軽に読むことができおすすめです。

伊坂幸太郎さん「ゴールデンスランバー」2008年(第5回)大賞受賞

ケネディ暗殺事件をモチーフとした、首相暗殺の容疑をかけられた主人公の物語。スピード感ある展開と多数引かれた伏線によりスリルのある作品に仕上がっています。

逃亡の中にも周囲の協力者の信頼といった要素もうまく取り入れられていて、どこか現代社会に対する警鐘にも感じられ、単なるエンターテインメントに終わっていないところがさすが伊坂作品です。のちに映画化、舞台化もなされています。

湊かなえさん「告白」2009年(第6回)大賞受賞

自分の子を中学校で殺された教師が、犯人の生徒に対して復讐を仕掛けたという告白から始まり、5人の目線で別々に語られる内容から真実が明らかにされていくミステリーです。

すべてが終わったときには何とも言いようのない虚無感が残る、人間の闇を感じさせられる作品でもあります。主人公はサイコパスの一言では片づけられない重さ、衝撃性のある作品です。こちらも映画化されたあと、映画の脚本をベースとしたコミックも発売されました。

これは読んでおきたい!おすすめの泣ける本屋大賞作品

本屋大賞の作品の中には、心に訴えかける作品も多数。普段の生活では気づかない、身近なものの大切さを実感できる、自然に涙が出てくる作品をご紹介します。

リリー・フランキーさん「東京タワー―オカンとボクと、時々、オトン」2006年(第3回)大賞受賞

リリー・フランキーさんが自身と母親を題材とした自伝的小説。母親の偉大さに気づかされるだけでなく、母親とは何かを考えさせられる作品です。ガンを患い、死が近づく母親を思う息子の気持ちが赤裸々で、胸が締め付けられます。

テンポ良く読みやすい文章ゆえに自然に感情移入させられる作品。年老いた両親を持つ人に特に響きます。のちに2度のテレビドラマ化、映画化、舞台化が行なわれました。

西川美和さん「永い言い訳」2016年(第13回)ノミネート

バス事故で妻を失った作家の主人公が、やはり同じ事故で家族を失った一家との出会いから、自身の愚かさに気づきながらも日常生活を取り戻していく軌跡。

細かな心情描写が素晴らしく、人を大事にする、人とかかわるとはどういうことなのかを考えさせられ、日常の大切さが実感できる作品です。惜しくも受賞は逃しましたが、直木賞、山本周五郎賞の候補にもなりました。小説発表後、作者本人が監督した映画も制作されています。

※この記事は、2017年12月時点の情報に基づいて作成されています。

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